脳卒中センター 治療部門

 

脳卒中の患者さんは、診断確定後速やかに治療が開始されます。点滴や飲み薬などの内科的治療、血栓回収療法や開頭手術などの外科的治療などの中から、病態に応じて適切なものが選択されます。ここでは近年治療の進歩が著しい、脳梗塞に対する血栓回収療法を紹介します。

血栓回収療法

治療前

治療前

治療後

治療後

回収した血栓

回収した血栓

これは血栓回収療法と呼ばれる、太い血管がつまってしまった重症の脳梗塞(主幹動脈閉塞)患者に対して行われる血管内治療です。通常脳梗塞は「血栓」と呼ばれる血のかたまりによって血管が閉塞しているため、専用のカテーテルを用いて血栓を機械的に取り除くのが血栓回収療法です。rt-PA静注療法(血栓を薬で溶かす治療)などの従来の治療法のみを行った場合と比較して、明らかに後遺症を残す可能性を下げることが科学的に証明されています。発症から長い時間が経過してしまうと行うことが難しくなってしまいますが、近年rt-PA静注療法とともに治療の適応が拡大されつつあります。この治療はカテーテルを用いて行う「脳血管内治療」のひとつであるため、施行できる医師は限られていますが、地域の重症な脳卒中症例が搬送される当院では、脳血管内治療に携わる医師を多く配置し、24時間365日体制で血栓回収療法を行える体制としています。

院内体制の整備と治療適応の拡大によって、当院では血栓回収療法やrt-PA静注療法の件数が年々増加しております。血栓回収療法に用いるカテーテルの進歩も目覚ましく、太い脳血管のみならず、中小血管の閉塞を標的としたカテーテルの登場によって、今後さらに治療対象となる患者さんが増えることが予想されます。

実績
血栓回収療法 実績 rt-PA 静注療法 実績
2017 5件 2017 4件
2018 6件 2018 4件
2019 28件 2019 5件
2020 37件 2020 20件
2021 48件 2021 33件

 

治療件数の推移

治療件数の推移

脳梗塞が発症してから、詰まった血管を再開通させるまでの時間が早いほど、後遺症の可能性は低減します。重症の脳梗塞が疑われた際には、発見者は様子を見ずにすぐに救急要請をする必要があります。救急隊は本治療を行える病院に搬送する責務があります。搬送後は適切な初療と診断を速やかに行い、遅滞なく本治療を開始する必要があります。術者は安全かつ確実に、詰まった血管を再開通させなければなりません。この治療の恩恵を受けられる患者さんがひとりでも増えるよう、救急搬送のしくみ作りや病院連携、啓蒙活動などに力を入れ、搬送後はなるべく早く診断・治療が行えるように救命救急センターにおける体制の整備、シミュレーション活動などに取り組んでいます。

この記事に関するお問い合わせ先
脳卒中センター

住所:静岡県藤枝市駿河台4丁目1番11号
電話番号:054-646-1111(代表) ファクス:054-646-1122
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更新日:2022年04月26日