看護師の特定行為研修

2021年秋 特定行為指定研修機関を目指して

当院では、特定行為指定研修機関に向け厚生労働省に申請を始めています。

指定研修機関の指定を受け、2021年秋から指定研修機関として特定行為研修を開始する予定です。研修対象者は、看護師免許取得後、通算5年以上の実務経験がある方です。初年度は当院看護師を対象として行いますが、随時、院外の方へも対象を広げていきます。

2021年秋からは「共通科目」と「区分別科目」数区分の開講を目指しています。

特定行為について

特定行為とは?

特定行為とは、診療の補助であって、看護師が手順書により行う38の行為(特定行為)のことです。38の特定行為は、21の区分別科目に整理されており、区分別科目を最小単位として研修が行われます。

平成27年より、変化する社会・医療情勢に対応するために本来は医師に委ねられていたことを看護の役割拡大として、医師の判断を待たずに手順書により患者さんへ介入できるようになるため、タイムリーな医療とケアの提供につながります。

看護師が特定行為を行っても大丈夫ですか?

特定行為の実践には、実践的な理解力、思考力及び判断力、ならびに高度かつ専門的な知識・技能が特に必要とされ、厚生労働省により指定された施設で研修を行う必要があります。

特定行為研修は国家資格ではありませんが、研修修了後に修了試験が行われ合格した者は厚生労働省に登録されます。特定行為看護師は、高い知識と技術・判断力があると認められ、本来は医師の指示がないと行えない行為を自らの判断で行うことができます。ただし、特定行為研修を修了していても、さまざまな病状のすべての患者さんに対応し、特定行為を実施できるわけではありません。看護師が特定行為を行うためには、医師がその医療現場で起こり得る状況を想定し作成した手順書が必要です。

特定行為看護師がいることで期待されることは?

当院には、現在4名の特定行為看護師が活躍しています。それぞれ認定看護師の資格を有しており、専門分野(認定看護師)+αの看護師として、医師がいなくても迅速な処置を行えることが期待されます。看護師の業務の幅が広がることで、夜間や休日などの診療や訪問看護でも早期対応が可能となります。

当院の特定行為看護師の紹介

中山 龍二(手術看護認定看護師)
手術看護認定看護師中山龍二
基本モデルを受講し
手術室で活躍中
  特定行為区分の名称 特定行為 修了年月
1 呼吸器(気道確保に係るもの)関連 経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整 令和3年3月
予定
2 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 侵襲的陽圧換気の設定の変更 令和3年3月
予定
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱
10 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連 末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入 令和3年3月
予定
12 創部ドレーン管理関連 創部ドレーン抜去 令和3年3月
予定
13 動脈血液ガス分析関連 直接動脈穿せん刺法による採血 令和3年3月
予定
とう骨動脈ラインの確保
15 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整 平成30年3月
脱水症状に対する輸液による補正
18 術後とう痛管理関連 硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整 令和3年3月
予定
19 循環動態に係る薬剤投与関連 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整 令和3年3月
予定
持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整
持続点滴中の降圧剤の投与量の調整
持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整
持続点滴中の利尿剤の投与量の調整
戸塚 美愛子(感染管理認定看護師)
感染管理認定看護師戸塚美愛子
感染管理モデルを受講し
活躍中
  特定行為区分の名称 特定行為 修了年月
9 栄養に係るカテーテル管理(中心静脈カテーテル管理)関連 中心静脈カテーテルの抜去 平成30年9月
10 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連 末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入 平成30年9月
15 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整 平成30年9月
脱水症状に対する輸液による補正
16 感染に係る薬剤投与関連 感染徴候がある者に対する薬剤の臨時の投与 平成30年9月
森永 美乃(皮膚・排泄ケア認定看護師)
皮膚排泄ケア認定看護師森永美乃
創傷管理モデルを受講し
活躍中
  特定行為区分の名称 特定行為 修了年月
11 創傷管理関連 褥瘡じょくそう又は慢性創傷の治療における血流のない壊死組織の除去 平成30年9月
創傷に対する陰圧閉鎖療法
12 創部ドレーン管理関連 創部ドレーン抜去 平成30年9月
15 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整 平成30年9月
脱水症状に対する輸液による補正
藤田 智和(集中ケア認定看護師)
集中ケア認定看護師藤田智和
救急・集中ケアモデルを受講し
ICUで活躍中
  特定行為区分の名称 特定行為 修了年月
1 呼吸器(気道確保に係るもの)関連 経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整 令和元年9月
2 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 侵襲的陽圧換気の設定の変更 令和元年9月
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱
10 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連 末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入 令和元年9月
13 動脈血液ガス分析関連 直接動脈穿せん刺法による採血 令和元年9月
とう骨動脈ラインの確保
15 栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 持続点滴中の高カロリー輸液の投与量の調整 令和元年9月
脱水症状に対する輸液による補正
19 循環動態に係る薬剤投与関連 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整 令和元年9月
持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整
持続点滴中の降圧剤の投与量の調整
持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整
持続点滴中の利尿剤の投与量の調整

特定行為看護師になるには?

厚生労働省が指定する指定研修機関、または指定研修機関と連携する協力施設で特定行為研修を修了する必要があります。研修カリキュラムは、「共通科目」と「区分別科目」に分かれており、それぞれ定められた時間数の講義・演習・実習・筆記試験等が行われます。「e-ラーニング」等通信による研修を導入している指定研修機関も多く、働きながら職場のサポートを受けながらの受講も可能です。

特定行為研修受講から実施までの流れ

特定行為看護師の数は?

厚生労働省は、団塊の世代が75歳以上となる2025年に向け、今後の医療を支えるために10万人の特定行為看護師の養成を目指しています。

保健師助産師看護師法の一部改正によって、平成27年から手順書により特定行為を行う看護師に対し、「特定行為研修」の受講が義務付けられました。新たな研修制度は、看護師が手順書により行う特定行為を標準化することで、今後の急性期医療から在宅医療等を支えていく看護師を計画的に養成することを目的としており、多くの看護師に受講していただきたいと考えています。

2020年2月現在 指定研修機関191機関 研修修了者1,685人 (医政局看護課調べ)

受講資格

  1. 看護師免許取得後、通算5年以上の実務経験を有し、そのうち通算3年以上は関連する領域の実務経験が有していること
  2. 原則、所属施設において特定行為の実践・協力が得られ、所属長の推薦があること
  3. 学業優先で受講可能であること
  4. 今後、特定行為を通じて、医療の発展と社会貢献に寄与する意欲があること 等

研修内容

研修は、共通して学ぶ「共通科目」と特定行為区分ごとに学ぶ「区分別科目」に分かれており、講義(e-ラーニング)・演習・実習、試験によって行われます。

共通科目(例)

共通科目(必修科目)は、全ての特定行為区分に共通とされる能力を身につけるための科目であり、全ての科目の履修を必修とします。

共通科目(例)
共通科目 時間数 講義
(e-ラーニング)
演習・実習ほか
臨床病態生理学 30時間 27時間 3時間
臨床推論 45時間 35時間 10時間
フィジカルアセスメント 45時間 39時間 6時間
臨床薬理学 45時間 35時間 10時間
疾病・臨床病態概論 40時間 34時間 6時間
医療安全学・特定行為実践 45時間 22時間 23時間
合計時間数 250時間 192時間 58時間

区分別科目(例)

区分別科目(選択科目)は、各特定行為に必要とされる能力を身につけるための科目であり、対象とする科目を履修します。複数選択可能であり、受講後の追加も可能です。

区分別科目(例)
区分別科目 時間数 講義
(e-ラーニング)
演習ほか
呼吸器(気道確保に関するもの)関連 12時間 8時間 4時間
呼吸器(人工呼吸療法に関するもの)関連 34時間 21時間 23時間
動脈血液ガス分析関連 18時間 11時間 7時間
栄養及び水分管理に係る薬剤投与関連 19時間 14時間 5時間

特定行為研修一覧

当院は、以下の特定行為研修の臨地実習を受け入れています。

特定行為研修一覧
  特定行為区分の名称 特定行為
1 呼吸器(気道確保に係るもの)関連 経口用気管チューブ又は経鼻用気管チューブの位置の調整
2 呼吸器(人工呼吸療法に係るもの)関連 侵襲的陽圧換気の設定の変更
非侵襲的陽圧換気の設定の変更
人工呼吸管理がなされている者に対する鎮静薬の投与量の調整
人工呼吸器からの離脱
10 栄養に係るカテーテル管理(末梢留置型中心静脈注射用カテーテル管理)関連 末梢留置型中心静脈注射用カテーテルの挿入
12 創部ドレーン管理関連 創部ドレーン抜去
13 動脈血液ガス分析関連 直接動脈穿せん刺法による採血
とう骨動脈ラインの確保
18 術後とう痛管理関連 硬膜外カテーテルによる鎮痛剤の投与及び投与量の調整
19 循環動態に係る薬剤投与関連 持続点滴中のカテコラミンの投与量の調整
持続点滴中のナトリウム、カリウム又はクロールの投与量の調整
持続点滴中の降圧剤の投与量の調整
持続点滴中の糖質輸液又は電解質輸液の投与量の調整
持続点滴中の利尿剤の投与量の調整

お問い合わせ先

看護部 特定行為推進担当 中山

電話番号 054-646-1111(代表)

この記事に関するお問い合わせ先

看護部

住所:静岡県藤枝市駿河台4丁目1番11号
電話番号:054-646-1111(代表) ファクス:054-646-1122
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更新日:2020年09月03日