「目指していた看護師とは」と悩みつつ、日々の積み重ねの中で見えてきた看護の楽しみと喜び

看護師 奥村英人

エンジ色の制服を着た奥村英人さんの顔写真

子どもの頃から、病院に行くと、看護師さんの対応に優しさや頼りがいを感じていました。高校で介護福祉士資格の取得を目指し、卒業して資格を取得したのちに、看護師を目指して看護学校に進学したのも、そういう背景があったと思います。そして、患者さんにしっかり寄り添える看護師を目指して勉強してきましたが、実際に看護師になると、目の前の業務で手一杯になり、寄り添うどころではありませんでした。目指していた看護師とはこんなことなのかと考える毎日でした。特に、重症度の高い患者さんの対応をしていたので、自分は向いていないんじゃないかと考えるようになりました。しかし、逃げたくない!悶々としながらも、一歩ずつ月日を重ねる中で、手応えを得られるようになりました。退院支援をする上で、患者さんの自宅での生活まで全体を考え、よりよい生活を送るために多職種と連携し、自分の意見が言えるようになってから、仕事が楽しく感じるようになってきました。患者さんの悩みや考えもしっかり理解するように心掛け、必要な知識の習得に努め、じっくり考えることは看護をする者の喜びだと思います。

仕事は役立てる機会を得ているという認識なので、患者さんを尊重して寄り添う看護師でいたい

看護師になり、13年目ですが、振り返ると忙しい時はつい自分に奢りが出るもので、常に奢りのない看護を心掛けるようにしています。私は、根本は患者さんに看護をさせて頂いているという考えで役立てる機会を得ていると認識しています。患者さんを尊重し、言葉遣いはとても気に掛けているつもりです。特に、高齢者の方は人生の先輩であり、関わりの中でこちらが学ばせて頂いていることは本当にたくさんあります。その人の生きてきたプロセスを大事にして関わっていくことにこだわっています。現在は、手術室で勤務していますが、全身麻酔の患者さんとは手術中にコミュニケーションは取ることができません。そこで、患者さんの気持ちを和らげることを大切に関わるようにしています。例えば、術前訪問では、患者さんと目線を合わせ、手術の説明も順序だてて、話すスピードやトーンを患者さんの表情を見ながら接するようにしています。また、術後訪問でも、患者さんの不安を取り除けるように手術を振り返り、寄り添うことを心掛けています。もちろん、局部麻酔の患者さんとも、手術中、表情も注意しながら、距離感を近くし、少しでも気持ちを和らげることを意識するのは忘れません。

手術室看護でもっとできることを探しつつも、将来は救急で急変した患者さんを救えるようになりたい

手術室の仕事にもかなり慣れてきましたが、手術室看護で自分にできることはないかと常々思っています。何といっても、患者さんは一人ひとり、性格も違えば、価値観も違う。また、生活習慣も違えば、家族構成、職業も違います。患者さんを尊重し、もっと自分にできることはないかと意識して、看護の質を向上させていきたいと思います。それと、病棟で6年、手術室で6年の経験を得たので、救急の勉強をいずれしてみたいという思いがあります。患者さんが急変した時に、自分がどれだけ考えて対応できるのかということへのチャレンジです。命の現場で、患者さんを救いたい。そんな看護もしてみたいと思っています。

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更新日:2023年03月07日