ちょっとしたお手伝いにも“ありがとう”を頂ける、何気ない喜びを日常的に感じる素敵な仕事

看護師 斉藤あづさ

紺色のナースウェアを着た斉藤あづささんの顔写真

私は10年ほど会社員をしていました。自分たちの仕事は直接ユーザーとのつながりが見えないので社会で役に立っている実感を持てずにいました。ある時、私の父が入院しました。看てくれていた若い看護師が一生懸命頑張っている姿に触れました。私自身、父の力になりたいのに何もできないもどかしさもありました。その時、看護師になれば患者さんや家族と直接関わることができ、もっと頑張ることができるんじゃないかと思い、看護師になることを決心しました。実際に看護師になってみると、新人看護師時代のことは思い出せないほど必死で喰らいついていたような気がします。歳は離れていましたが、同期の仲間にも恵まれ、先輩達にも好意的な指導を受けることができ、看護師として良いスタートが切れました。困ったことや、失敗したこと、悩みを分かち合える環境で新人時代を送ることができました。看護師の仕事は患者さんや家族と直接に接する仕事なので、ちょっとしたお手伝いをしただけでもありがとうという言葉を頂く機会があり、何気ない喜びを日常的に感じることができる素敵な仕事だと感じています。

医療従事者ではない人たちの生活感覚を忘れずに患者さんや家族と誠実に関わっていきたい

私が看護をする上で大切にしていることは次の2つです。

  1. 医療従事者ではない人たちの生活感覚を忘れずに患者さんや家族と関わること
  2. 人として“誠実さ”を大切にして看護をしていくこと

私は長く会社員をしていたので、医療従事者でない立場で生活をして来ました。それは、一般の人々と同じ立場で医療従事者を見ることができた経験でもあります。そういう感覚を忘れることなく活かして患者さんや家族に寄り添っていきたいと考えています。そして、誠実さというのは自分たちの事情を優先することなく、患者さんや家族、あるいは共に働く人に対して、相手目線でしっかりと向き合った関わりをしたいということです。病棟で勤務しているころ、末期の患者さんを担当しました。しかし、手術をせず、治療を選ばれませんでした。寡黙な方でしたが、その選択に対しても葛藤はあったと思います。私自身も想いに寄り添いたい気持ちがありましたが、その患者さんは最後まで想いを表出されることはありませんでした。患者さんが自分の状態をどう捉えているのかによってケアの方法も考えられたと思います。この経験は私のその後の看護に大きい影響を与えました。

患者さんの想いを汲みとれる外来看護師として、今後は退院後の排尿自立も支えたい

現在は、外来で仕事をしています。私たちの仕事は病院の玄関口であり、患者さんを適切につなぐ仕事です。たくさんの患者さんが来られますので、いろいろな形で支えられるのが魅力です。患者さんが困っていること、悩んでいることを相談してもらうことで、早く良くなるためにどうしたらいいかを考えて、つなぐことができます。だから、声が掛けやすいように、自分からも積極的に声を掛けるようにしています。短い時間の中でいかに患者さんの想いを汲みとれるか、寄り添えるかということをもっと意識して仕事をしたいと思います。それと、排尿ケア自立支援の講習会に参加して思いましたが、このことに関する知識や技術を身につけたいと思います。相談される方は病態的に困難な方が中心です。退院後の患者さんの排尿自立を支えることができるような外来看護師になりたいと思います。患者さんに少しでも安心を感じて生活してもらいたいという想いがあります。

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更新日:2023年03月07日