スタッフから相談される機会が多くなり、嬉しい気持ちに

外来 主任 宮原亜希

白衣姿の宮原亜希さんの顔写真

主任になり2年が経ち、私は外来の中の1つのチームの運営を任されています。チームの中で、仕事に必要な人員を調整し、外来の診療が滞らないようにすることが私の役割です。そして、スタッフに業務をしっかりとしつつ気持ちよく働いてもらい、患者さんに喜んでもらえるようにすることが仕事だと考えています。しかし、スタッフの時と違い、自身が動くのではなく、一人ひとりのスタッフのモチベーションを上げながら、チーム全体のパフォーマンスを上げていかなければならず、この仕事の難しさを痛感しています。私のチームには、正規職員、臨時職員、育児短時間勤務の職員、パートタイムの方と様々な労働形態の方が混在しています。立場も違えば、年齢や経験年数も幅広く、マネジメントをする立場から言うと勤務調整を初め、様々な課題に取り組む日々を送っています。ただ、主任になってからは、スタッフから相談される機会が多くなり、嬉しい気持ちにさせてもらえることが増えました。もちろん、その中には苦情に近いものもありますが、それもチームを良くしたい気持ちが前提なので、前向きに捉えています。実際に、スタッフとのコミュニケーションに際しては、「~さんならどうする?」といった具合に、自発的な意見をもらえるように、指示あるいは指導をするというよりは、一緒に考えるというスタンスで接しています。

看護師の働きをしっかり見て、どう頑張っているのか、何がやりにくいのかなども実感したい

私がチーム運営で一番大切にしていることは、やはりスタッフとの日常的なコミュニケーションです。業務をきちんとこなし、一日一日何らかのやりがいを感じて、気持ちよく働いてもらうためにはいつでも気軽に話し合える関係づくりがベースになってくると思っています。これは、私とスタッフ間もそうですし、スタッフ同士もそうあってほしいと願っています。私が心掛けて実行しているのは、朝、昼、午後、夕方と一日に数回現場を回り、スタッフに声掛けをしながら、時に立ち止まって話を聴くようにしています。これが日常化してくると、普段、あまり私に話しかけて来なかったスタッフとの関係性もよくなってくるものだと感じています。やはり自分の眼で現場を見ないとわからないことも多いですし、現場の看護師の働きをしっかり見てあげないと、どう頑張っているのか、何がやりにくいのかなども実感できません。気づいたこともたくさんあります。例えば、外来は患者さんと接する時間がとても短いので、その短い時間で患者さんの状態をキャッチすることが大事です。患者さんは必ず言いたいことを言っているわけでないし、言えない人もいます。私たちの部署、チームの看護がさらにその質を上げていくためには、看護師として患者さんの想いをキャッチするアンテナを持たないといけないなと感じることもできました。そういうことも、スタッフと一緒に課題として共有していきたいと思います。

連携を「患者さんの想いを察する場」と捉え、外来が要となる働きをしていきたい

高齢化社会においては当然、お年寄りが増え、具体的には独居の方も増えてくるでしょう。そういう状況において、外来の仕事の重要さは増すばかりだと認識しています。私たちが関わる患者さんがご自宅でどんな生活をされているのか、日常生活を背景にしたアセスメントをしたうえで、連携の要になっていくことが求められるのではないかと感じています。具体的には、外来診療での医師への相談から始まり、地域連携室、訪問看護ステーションとの関わりにおいて、一人の患者さんがその人らしい生活をしながら、治療ができる環境を提供してきたいと思います。患者さんは言いたいことが言えるわけではないので、私たち看護師が、医師や連携先に対しても患者さんの想いをしっかりと翻訳して伝える役割を担い、その関わり方の先に患者さんが良くなっていくことを自分たちの仕事の喜びにできるような部署・チームを作っていきたいと思います。もちろん、良くなる人ばかりではありません。それでも、私たちが患者さんの希望に沿えるように、連携を「患者さんの想いを察する場」と捉え、要となる働きをしていきたいと思います。

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更新日:2023年03月07日