心不全教育入院

心不全教育入院をイメージしたイラスト

多職種(医師、看護師、リハビリ、薬剤師、管理栄養士、検査技師)が連携して、心不全発症予防をサポートします。

心不全について

心不全は「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」と定義されています。心不全は一度発症すると、何度も再発しそのたびに身体機能が低下していきます(図1)。そのためまずは心不全を発症しないようにすること、また心不全になったことのある患者さんにおいては再発しないように努めることが極めて重要となります。

心不全発症予防には、まず患者さん自身に心不全についてよく知っていただくことが重要です。日常生活で注意すること、やるべきことを理解し実践していただくことが必要になります。そこで、患者さんに心不全に関する知識を深めていただき、心不全発症を予防し健康的な生活をおくっていただきたく、藤枝市立総合病院循環器内科では心不全教育入院をスタートすることとしました。

心不全における身体機能の経過

図1 心不全の経過 当院心不全管理ノートより抜粋
 

治療を継続する必要性と再入院を減らす必要性について


 

心不全再入院の原因

図2 心不全再入院の原因

当院の心不全教育入院について

当院の心不全教育入院は3泊4日のプラグラムとなっております。入院前に、一般的な検査(血液検査、胸部レントゲン、心電図、心エコー、CPX等)を行い、外来の心不全療養指導士から入院に関する説明を受けます。入院中は心不全の病態や評価について、医師や心不全療養指導士からの説明を聞いていただきます。同時に薬剤師や管理栄養士から服薬指導、食事指導があり、これは必要に応じてご家族にも一緒に受けていただくことができます。また入院中全日にわたり、心臓リハビリテーションを行います。入院前に心肺運動負荷試験(CPX)で測定した数値をもとに、自転車エルゴメーターを用いて心臓リハビリテーション指導士の指導の下、状態に合った適切かつ安全な運動を行います。

心不全発症を予防することができれば、つらい心不全症状が出てしまうリスクが減少しますし、入院となってしまう可能性も減少します。入院することがなければ、体力が低下し家族の助けや介護が必要となるリスクも低下します。市民の皆様に心不全に関する正しい知識を持っていただき、健康で充実した生活をおくることができる一助となれるよう努力してまいりますので、心疾患をお持ちの患者さんはぜひご利用を検討してみください。

対象者

心疾患のある患者さん

入院方法

当院を受診されている方は循環器内科外来にお問い合わせください。

未受診の方はかかりつけ医に紹介状を書いていただき、かかりつけ医より当院にお申込みください。
※紹介状が無い場合は特別初診料がかかります。

心不全教育入院スケジュール

心不全教育入院スケジュール

心不全療養指導士

増加し続ける高齢心不全患者さんの疾病管理・指導エキスパートとして、日本循環器学会が認定している資格制度です。心不全療養指導に従事する医療専門職の知識・技能向上、多くの医療専門職によるチーム医療の推進、さらには病棟・外来・在宅・地域での幅広い活動による医療連携の促進といった分野での中心的役割を担っています。

当院には、7名(看護師6名、薬剤師1名)の心不全療養指導士が在籍しており(2023.6月現在)、藤枝心不全連携チームの中心として心不全患者さんの療養指導や、医療従事者への教育等、幅広く活躍しています。

心不全療養指導士と循環器内科医師の集合写真

この記事に関するお問い合わせ先

循環器内科

住所:静岡県藤枝市駿河台4丁目1番11号
電話番号:054-646-1111(代表) ファクス:054-646-1122
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更新日:2023年07月06日