各検査項目について

尿検査

定性

PH

尿は生体の内部環境を一定に保つ調整をしているため、生理的要因で変動します。
腎結石形成防止の監視などに意義があります。

比重

尿中に溶けている全溶質の濃度を示す指標です。
腎における尿の濃縮や希釈能を知ることが出来ます。

蛋白

糸球体性疾患を中心に腎疾患、泌尿器、尿路系の異常の発見の手がかりとなります。

糖尿病などで血糖値が高くなり、腎臓の処理能力を超えると尿に排出されます。

ウロビリノーゲン

尿ビリルビンと組み合わせて黄疸の病型分類の手がかりとします。

ビリルビン

血中直接ビリルビンの増加状態を示唆します。

ケトン体

糖質代謝異常のときケトン体が増加し尿に排泄されます。

潜血

尿中の赤血球を化学反応により検出します。
腎・尿路など泌尿器系の出血の時に陽性になります。

沈渣

赤血球、白血球、上皮、結晶、円柱、細菌、その他

尿中の有形成分を顕微鏡で調べます。
正常人は限られた成分がわずかに存在する程度ですが、種々の条件で影響を受けます。
病的状態で出現するものや 正常数より多数出現するものを拾い上げ、診断に用います。

便検査

潜血2日法

繰り返し検査をすることでより正確になるため、2日間行います。

血液検査

血液一般検査

白血球数

白血球は生体の防御機構を担っています。細菌感染や炎症があると上昇します。

赤血球数

血液の主な細胞成分です。酸素を肺から組織に運ぶ働きがあります。

ヘモグロビン

赤血球中に含まれる重要な成分です。これにより酸素の運搬が行われています。

ヘマトクリット

血液中に占める赤血球の割合を占めています。貧血の度合いを見ることが出来ます。

MCV

平均赤血球容積のことで、
赤血球1個の平均的な容積で赤血球の大きさの指標になります。

MCH

平均赤血球ヘモグロビンのことで、赤血球1個に含まれているヘモグロビンの量です

MCHC

平均赤血球ヘモグロビン濃度のことで、
赤血球の一定容積中のヘモグロビンの割合を表しています。

血小板数

血小板は出血を止める働きをしています。極端に減少すると出血しやすくなります。

血液型

赤血球表面の抗原と、血清中の抗体を調べています。

生化学検査

肝機能

総蛋白

血液中に含まれる蛋白の総称。
栄養状態や肝・腎機能の指標になります。

アルブミン

肝臓で作られます。栄養状態を見ます。

A/G比

アルブミンとグロブリンの比率を見ることによって、
重症肝疾患やM蛋白血症などを見ることが出来ます。

総ビリルビン

主に赤血球が崩壊するときに生じる色素です。
肝・胆道系疾患で排泄に障害がある場合高くなります。

ALP

肝・胆道・腎・小腸・骨・肺・血球などに存在する酵素です。
特に肝・胆道・骨などの疾患で高値になります。

γ-GTP

肝・胆道系疾患の指標です。
アルコールの影響を受けやすいため、長期飲酒により高くなります。

GOT(AST)

肝機能の指標です。肝細胞障害などで高値になります。
心筋・骨格筋・赤血球にも含まれていて、それらの炎症、破壊でも上昇します。

GPT (ALT)

肝機能の指標です。
GOTよりも肝臓に特異性が高く肝炎の重要な指標になります。

LDH

ほとんどの組織や臓器に存在する酵素です。
臓器や細胞が破壊されると血中に出てきます。

腎機能

クレアチニン

筋肉が活動したときに出来る物質。腎機能の低下により血中に増えます。

尿酸

プリン体の最終代謝物が尿酸です。
細胞の新陳代謝やエネルギーを代謝したときに体内で作られます。
痛風や腎障害の時に高くなります。

血糖

生体の大切なエネルギー源で、
インスリンなど各種ホルモンによって調整されています。
糖尿病の診断に用いられます。

HbA1c

血糖の高い状態が続くと増加します。
過去2か月程度の平均的な血糖の状態を反映しています。

脂質

総コレステロール

細胞壁の重要な成分、ホルモンの原料になります。
高値が続くと動脈硬化をまねき、心筋梗塞や脳梗塞の原因となります。

HDL-コレステロール

善玉コレステロールと呼ばれています。
末梢の組織からコレステロールを取り除く働きがあります。

LDL-コレステロール
中性脂肪

動脈硬化の危険因子として注目されています。
糖や脂質代謝異常判定に用います。

動脈硬化指数

動脈硬化の目安になります。当院独自の項目です

貧血

血清鉄

貧血の病態把握のための検査です。
鉄の欠乏・過剰などの鉄代謝異常を見ます。

免疫学的検査

RPR

梅毒の感染有無を調べます。生物学的疑陽性があるため他の検査が必要になります。

TPLA(TPHA)

梅毒の感染有無を調べます。生物学的疑陽性があるため他の検査が必要になります。

HBs抗原

HBsウイルスの感染を意味します。

HCV抗体

HCV感染のスクリーニングやC型肝炎の診断に有用です。

CRP

炎症性疾患や組織の壊死などがある病態や感染症などで上昇します。

腫瘍マーカー

PSA

前立腺がんのスクリーニングに用います。前立腺肥大でも上昇が見られます。

この記事に関するお問い合わせ先

健診センター

住所:静岡県藤枝市駿河台4丁目1番11号
電話番号:054-646-1111(代表) 054-646-1117(直通)

更新日:2021年04月01日