心不全管理ノート・心不全自己管理表
1. 心不全管理ノートとは?
心不全の患者さんにとって、病院を退院した後の日常生活の自己管理は特に重要となります。このノートは、心不全の患者さんやご家族が病気に対する理解を深め、心不全の悪化により病院へ再入院することがないよう、日常生活の中で注意すべき点を病院の多職種の立場から分かりやすくまとめたものです。また、どのような症状が出たら病院を受診した方がよいのかの目安を、藤枝市に馴染みの深いサッカーのイエローカードとレッドカードにならって、整理しました。
管理栄養士より
心不全の食事療法では、心臓に負担をかけないよう塩分を控えていただくことがとても重要です。まずは塩分を多く摂っていないか、普段の食生活チェックから始めてみてください。当てはまる行動を改善するだけでも、減塩の第一歩になります。
次に、普段口にするものにどのくらい塩分が含まれているか栄養成分表示を見る習慣を付けましょう。成分を見ることで、どんな食品に塩分が多く含まれているか知ることができます。自分が食べているものに塩分が多いことがわかったら、量を減らす、食べる回数を減らす、塩分が少ないものに置き換える、調理の工夫で塩分を減らすなど、減塩のコツを上手につかんでください。
薄味に慣れてくると、減塩が続けやすくなりますので、できる事から始めてみましょう。
薬剤師より
心不全を悪化させないためには、病院で処方された薬を正しく服用することが大切です。効果が実感できないから、副作用が心配だからと勝手に薬を中断しないようにしましょう。副作用らしき症状が見られる場合は自己判断せず、必ず主治医に相談し指示を仰いでください。薬が大きくて飲みにくい、服用タイミングが生活リズムに合わないなど困り事があれば、まずは薬剤師に相談しましょう。薬は患者さん個ごとに異なるため、薬の詳しい説明は薬局で受けて下さい。
理学療法士より
運動をすることは心不全の治療において食事や薬と同じくらい大切です。適度な運動は体力を回復させ今まで通りの生活に戻る手助けになるだけでなく、心不全の再発予防に繋がるといわれています。
しかし運動は「継続が難しい」、「やりすぎは逆効果」といった側面も持ち合わせています。運動を“長く”“正しく”継続することができるよう、運動のポイント、運動の具体的な方法、注意点などを絵を用いながらわかりやすくまとめました。ご自宅で運動を行う際の参考に是非ご活用ください。
また、当院で行っている“外来心臓リハビリテーション”について紹介をしたページもあります。「運動がなかなか継続できない」「どれくらいの運動をすればいいかわからない」という方は是非ご相談・ご利用いただければと思います。
正しい運動で心不全をコントロールしていきましょう。
2. 心不全自己管理表とは?
心不全の患者さんにとって、ご自身の身体の変化に気づくことは非常に大切です。毎日の血圧・脈拍・体重測定の結果や日々の体調変化等を記録できるように、この自己管理表を作成しました。
記録した自己管理表は、病院に受診する際にはお持ちいただき、医師に日常の様子を確認してもらったり、デイサービスやヘルパーなどの介護サービスをご利用されている方は、関わっている多職種の方々にも日々の様子を確認してもらったりするようにしましょう。
3. 心不全管理ノート、自己管理表の配布について
心不全で当院の循環器病棟に入院した患者さんには、病棟看護師よりお渡しして説明しています。
必要な方は以下のファイルをダウンロードし、印刷してご利用ください。
※目標とする体重や運動量等は患者さんごとに異なりますので、主治医とも相談してください。
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更新日:2022年02月25日