初期臨床研修プログラム

研修の理念

藤枝市立総合病院の臨床研修医は、基本理念「厳しき科学と温かき心」および地域医療における役割を理解し、プライマリ・ケアの基本的な知識・技術を身につけるとともに、医師としての人格をかん養し、総合的な判断力と社会常識を高め、もって全人的な診療能力を習得する。

(令和6年4月)

到達目標

医師は、病める人の尊厳を守り、医療の提供と公衆衛生の向上に寄与する職業の重大性を深く認識し、医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)及び医師としての使命の遂行に必要な資質・能力を身に付けなくてはならない。医師としての基盤形成の段階にある研修医は、基本的価値観を自らのものとし、基本的診療業務ができるレベルの資質・能力を修得する。

プログラムの特色

医師として真に必要な基本を十分に身に付けることを目的とする。基本は乳幼児、女性そして高齢者にいたるまでのどの患者に対しても全人的な対応ができることと考える。1年次に内科(6か月)、外科(2か月)、小児科(1か月)、産婦人科(1か月)において医療面接と身体診察に重点を置いた基本研修、そして救急(1か月)を研修する。残り1か月は整形外科、心臓・呼吸器外科、麻酔科の中から1つを選択して研修する。2年次では地域医療(1か月)、救急(2か月)、精神科(1か月)を研修する。残り8か月は将来の専攻科を見据え、初期臨床研修の到達目標を達成できるよう、教育研修センターと十分相談のうえ選択する。また年間を通して救命救急センターでの当直があり、研修医が積極的に初期診療に関われるよう工夫されている。2年次の選択科目では、自ら手技が行われるよう各科で具体的な目標を掲げ、指導医の下、外来診療を含めたより実践的な医療行為を行う。

プログラム

1年次プログラム(順不同)
1 内科
6か月※1,※3
2
3
4
5
6
7 外科
2か月
8
9 外科系または麻酔科 1か月※2
10 救急 1か月
11 小児・周産期(小児科1か月、産婦人科1か月)
2か月
12
2年次プログラム(順不同)
1 地域医療 1か月※3,※4
2 救急
2か月
3
4 精神科 1か月
5 選択
8か月※5
6
7
8
9
10
11
12

※1.「内科」は消化器内科、呼吸器内科、循環器内科の各2か月のローテーションを基本とし、糖尿病・内分泌内科又は腎臓内科を1か月ローテーションもできる。 
※2.整形外科、心臓・呼吸器外科、麻酔科の中から1つを選択して1か月ローテーションする。
※3.一般外来の研修は、小児外来および必修内科および小児科、地域医療(2年次)の並行研修により4週以上の研修を行う。 
※4.「地域医療1か月」は、志太医師会会員診療所での研修を基本とする。在宅医療の研修は、原則地域医療研修の中で行う。 
※5.「選択」は将来の専攻科を見据え、原則2か月単位で履修する。初期臨床研修の到達目標を達成できるよう教育研修センターと十分相談のうえ決定する。  

2年間を通じて一貫継続する研修

  • 研修医症例発表会(毎月第3木曜日)
  • 救急対応各科ミニレクチャー(毎月第1木曜日)
  • 藤枝学術カンファレンス(CPCを含む)(毎月第1月曜日)
  • 放射線科読影会
  • 超音波勉強会(毎週水・木曜日)(5~6月)
  • 緩和ケア検討会(毎月第1月曜日)

救急を中心とした研修プログラム

救命救急センター専従期間は1年次1か月、2年次2か月とする。原則日勤帯は2年次2名、1年次2〜3名に救急専門医の指導の下、内科系・外科系の区別なく救急患者を研修医1・2年次が原則ペア(屋根瓦方式)で初期診療、トリアージ、帰宅・入院の決定を行う。
時間外においては、救急専門医1名、内科系1名、外科系1名の宿直・当直医の指導の下、3〜4名の研修医により、初期診療、トリアージ、帰宅・入院決定を行う。
“屋根瓦方式“による指導体制を基本とし、教えることを経験することで自らのスキルアップを図る。

研修医の心得

  • 研修医は研修者の立場であり、2年間の初期研修での経験、習得したことは医師生涯の糧となる。2年間の初期研修は積極的に研修すること。
  • 研修医症例発表会、救急対応ミニレクチャー、藤枝学術カンファランス等の定められた研修、勉強会には他業務に優先し出席する。
  • 医療従事者として医療法等で定められた職員必修研修(感染対策、医療安全、医療倫理)等へは必ず出席する。
  • 消防訓練や防災訓練に必ず参加し有事に備える。
  • 医療従事者として年間10件以上のインシデントレポートを提出し医療安全に貢献する。
  • 研修1年目に行われる3月の臨床研修管理委員会までに、2年間で経験すべき29症候および26疾病・病態についての病歴要約等(症例レポート)を半分以上作成する。

プログラム実施施設

プログラム実施施設一覧
基幹型病院 藤枝市立総合病院
協力型病院 浜松医科大学附属病院
溝口病院(精神科)
菊川市立総合病院
協力施設 藤枝駿府病院(精神科)
静岡県中部保健所
静岡県赤十字血液センター
志太医師会会員診療所
菊川市家庭医療センター
森町家庭医療クリニック
御前崎市家庭医療センターしろわクリニック

新専門医研修プログラム

当院での2年間の初期研修修了後、各専門研修プログラム(基幹施設又は連携施設)が用意されています。

この記事に関するお問い合わせ先
教育研修センター

住所:静岡県藤枝市駿河台4丁目1番11号
電話番号:054-646-1111(代表) ファクス:054-646-1122
お問い合わせはこちらから

更新日:2024年06月05日