血管外科
スタッフ紹介
| 職名 | 氏名 | 卒業年 | 学会専門医資格等 |
|---|---|---|---|
| 科長 | 夏目 佳代子 | 平成22年卒 | 日本外科学会認定外科専門医 日本脈管学会専門医・指導医 心臓血管外科専門医・修練指導者 腹部ステントグラフト指導医 胸部ステントグラフト指導医 日本血管外科学会認定血管内治療医 下肢静脈瘤血管内治療指導医 日本心臓血管外科学会評議員 日本血管外科学会評議員 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了 |
担当医よりご挨拶
2026年度より藤枝市立総合病院に着任いたしました、血管外科の夏目佳代子です。
血管外科は、冠動脈および頭蓋内血管を除く全身の血管(動脈・静脈・リンパ)を対象とする診療科です。足の歩行時のだるさ、痛みや冷感、浮腫、創傷治癒遅延など、日常診療でみられる症状の背景に血管疾患が隠れていることも少なくありません。また近年は、健診や腹部超音波検査などを契機に腹部大動脈瘤が発見される機会も増えております。
当科では、超音波検査、CT、MRIなどを用いて診断を行い、患者さんの全身状態や生活背景、ご希望を踏まえながら、薬物療法・運動療法から血管内治療(カテーテル治療)、外科治療まで幅広く対応しております。低侵襲治療や日帰り治療にも積極的に取り組んでおります。
「血流が悪いかもしれない」「血管が原因か判断に迷う」といった段階でも、お気軽にご相談ください。閉塞性動脈硬化症(下肢虚血)、下肢静脈瘤、腹部大動脈瘤に加え、虚血性潰瘍・壊疽に対する創傷管理も含め、包括的な診療を行っております。
地域の先生方に「まず相談してみよう」と思っていただける外来を目指し、迅速で丁寧な診療と連携を心掛けてまいります。また、地域での診療経験を学会活動や研究活動を通じて全国・世界へ発信し、血管疾患診療の発展へ繋げていきたいと考えております。
診療科の概要
血管外科は、冠動脈(心臓)と頭蓋内血管(顎から頭)を除く全身
診断については、血圧測定、皮膚灌流圧測定、超音波検査、CT、
治療については、低侵襲治療や日帰り手術を含め、患者さんの状態
血管の病気
1 対象疾患について
- 大動脈瘤
- 大動脈解離
- 内臓動脈瘤
- 末梢動脈疾患(閉塞性動脈硬化症、バージャー病など)
- 急性動脈閉塞
- 下肢静脈瘤
- 深部静脈血栓症
- バスキュラーアクセス
- リンパ浮腫など
2 主な疾患と治療法
大動脈瘤
出典:日本ステントグラフト実施基準管理委員会/ 大動脈ってなあに?
大動脈瘤とは、人体で最も太い血管である大動脈が、動脈硬化などによって血管壁が弱くなり、こぶ状に膨らむ病気です。
大動脈瘤の種類
大動脈瘤は、発生する場所によって以下の3つに分けられます。
- 腹部大動脈瘤: 腎臓より下の腹部大動脈に発生
- 胸部大動脈瘤: 心臓から上行する大動脈に発生
- 胸腹部大動脈瘤: 胸部と腹部にまたがって発生
症状
大動脈瘤は、ほとんどの場合無症状です。しかし、大きくなると周囲の臓器を圧迫したり、破裂したりする危険性があります。破裂すると激しい痛みが生じ、突然死の原因となります。
治療
大動脈瘤の治療は、瘤の大きさや状態、患者さんの年齢や健康状態などによって異なります。当科ではこれら全ての治療を患者様の全身状態・動脈瘤の性状などから総合的に判断して行います。
| 経過観察 | 瘤が小さい場合や、手術のリスクが高い場合は、定期的に検査を行いながら経過を観察します。 |
|---|---|
| 手術 | 瘤が大きくなった場合や、破裂の危険性がある場合は、手術を行います。手術には開胸・開腹手術(人工血管置換術)と血管内治療(ステントグラフト内挿術)があります。 |
下肢閉塞性動脈硬化症
下肢閉塞性動脈硬化症とは、足の動脈が動脈硬化によって狭くなったり、詰まったりすることで、足への血流が不足する病気です。進行すると足の切断が必要になることもありますので、早期発見・早期治療が重要です。
症状
- 歩くとふくらはぎや太ももが疲れる・痛む
- 足が冷たく、しびれる
- 少し歩いただけでふくらはぎや太ももが痛くなる
- 足の傷がなかなか治らない
- 足が黒くなった(潰瘍・壊疽)
- 足先の色が悪い
治療
当科ではこれら全ての治療を総合的に判断して行います。
| 薬物治療 | 血管拡張剤や血液を固まりにくくする薬、LDLアフェレーシス(LDL吸着療法)、レオカーナ(吸着型血液浄化器)など |
|---|---|
| バイパス手術 | 血液の流れが悪くなった血管に別の血管で迂回路を作る手術 |
| カテーテル治療 | 血流が滞った血管にステントを広げて留置して血流を再開させる治療 |
出典:日本循環器学会/ 日本血管外科学会合同ガイドライン.2022 年改訂版 末梢動脈疾患ガイドライン(P126)
出典:日本循環器学会/ 日本血管外科学会合同ガイドライン.2022 年改訂版 末梢動脈疾患ガイドライン(P127)
3 下肢静脈瘤
下肢静脈瘤は、足の静脈に血液が溜まり、コブのように膨らんでしまう病気です。主に足の血流がうまく戻らなくなることが原因で、特に立ち仕事の多い人や高齢者、女性に多く見られます。
症状
- 足の血管がぼこぼこ浮き出ている
- 足のだるさや重さ
- 足のむくみ
- 痛みやかゆみ
- こむら返り
- 湿疹
- 潰瘍
治療
症状が軽い場合は、生活習慣の改善や弾性ストッキング(着圧ソックス)での対策が可能ですが、症状が進行すると手術が必要になることもあります。症状や患者さんの状態によって適切な治療方法を選択します。 全ての治療が局所麻酔・日帰りで可能となりました。必要に応じて入院加療も行います。
| 治療法 | メリット | デメリット | ||
|---|---|---|---|---|
| 血管内治療 | 血管内焼灼術(レーザー・高周波) | 細い管(カテーテル)を静脈内に入れ、内側から熱を加えて焼灼 [下肢静脈瘤血管内焼灼術] |
ストリッピング手術と比較し、傷口が小さく術後の痛みが少ない | ・熱によるやけどの神経障害のリスクがある ・麻酔のために針を刺す回数が多い ・術後は弾性ストッキングの着用が必要 |
| グルー治療 | 医療用接着剤(グルー)をカテーテルで治療する血管内に注入して血管を閉鎖 [下肢静脈瘤血管塞栓術] |
・熱による神経障害のリスクが少ない ・広範囲の麻酔が不要で、針を刺す回数が少なく、注入時の痛みがない ・術後の弾性ストッキングの着用が必要ではない |
グルーの成分にアレルギーがある人はアレルギー反応が出る可能性がある | |
| ストリッピング手術 | 静脈の中に細い針金(ワイヤー)を入れてワイヤーごと静脈を抜き去る方法 [大伏在静脈抜去術] |
・原因となる血管を取り除いてしまうため再発しにくい ・100年以上前から行われている治療 |
・切開するため回復に時間がかかる ・神経障害のリスクがある ・術後の痛みや出血のリスクがある |
|
| 硬化療法 | 下肢の静脈瘤に薬を注射して固める治療 [下肢静脈瘤手術(硬化療法一連として)] |
・短時間で治療できる ・軽度の静脈瘤や血管内治療の補助的治療としてよく用いられる |
原因となっている太い血管の治療には向いていない | |
| 保存的治療 | 運動・マッサージなどによる生活習慣の改善や弾性ストッキングの着用など | メスや針を使用しない | 根本的な治療ではない | |
全て保険適応です。費用は目安になります。
※弾性ストッキングの購入にかかる費用は原則自己負担となります。
透析バスキュラーアクセス
透析バスキュラーアクセスとは、血液透析を行うために必要な、血液を体外へ取り出し、浄化された血液を体内に戻すための経路のことです。
※以前は『シャント』とよんでいましたが、シャントを含む透析患者さんの血管アクセス全般を指す言葉として、バスキュラーアクセスという表現を用いています。
バスキュラーアクセスの種類
- 自己血管内シャント
動脈と静脈を直接つなぐ手術を行い、血流量を増加させることで透析に適した血管を作る方法 - 人工血管シャント
自分の血管が細い場合などに、人工血管(グラフト)を用いて動脈と静脈をつなぐ方法 - カテーテル
頸静脈や大腿静脈に留置するカテーテルを用いる方法(緊急や一時的な透析に使用。また、バスキュラーアクセス作成が困難な患者さんに対する長期留置カテーテルを留置する場合もあります。) - その他
上肢でのシャント作成が困難な場合、前胸部でのシャント作成なども行います。
治療対象
- 新規バスキュラーアクセス作成
- バスキュラーアクセス作成困難
- シャント狭窄
- シャント瘤
- 感染
- スティール症候群
治療
血液透析を行うための血管アクセス(シャントやカテーテルなど)が狭くなったり(狭窄)、詰まったり(閉塞)した際に行われる治療法です。上記に対する手術・血管内治療のいずれも対応します。
- バスキュラーアクセス作成
- バスキュラーアクセス合併症に対する手術
- 血管内治療(カテーテル治療)
シャント狭窄に対してバルーン拡張術を行います。また再狭窄を予防するための薬剤コーティングバルーンの使用や人工血管シャント狭窄に対するステントグラフト治療も行います。
外来受診について
火曜日・木曜日 9:00〜10:30
外来受診申込方法
医療機関からご予約の場合
こちらから必要書類を確認し、事前に地域医療連携室にファックスしてください。
患者さんご本人からのご予約の場合
紹介状をお持ちの方は、下記へご連絡ください。
| 地域医療連携室 | |
|---|---|
| 受付時間 | 平日(月曜日から金曜日)の午前8時30分から午後5時まで |
| 電話 | 054-646-1193(直通) |
※紹介状がない場合でも予約をお取りできます。なお、特別初診料がかかりますのでご了承ください。
- この記事に関するお問い合わせ先
更新日:2026年07月01日












