藤枝市立総合病院ではロボット支援手術に力を入れています
ロボット支援手術とは
ロボット支援手術は、先端にカメラや手術器具が取り付けられた内視鏡を体内に挿入し、カメラの映像を見ながら患部の切除などを行う「内視鏡下手術」を、手術支援ロボットを用いて行う手術のことです。
ロボットといっても、人の形をしているわけではありませんし、全自動で手術を行うわけでもありません。医師が専用の操作ボックス内で、カメラの映像を見ながらロボットアームを操作し、手術を行います。
ロボット支援手術の特徴
内視鏡下手術の特徴として、従来からある開腹・開胸手術に比べると、傷口が小さく、出血量も少ないという点があります。このため、手術の痕が目立ちにくく、術後の回復も早くなります。
さらにロボット支援手術には、人間の手よりも広い可動域を有するロボットアームを使って複雑な操作を行える、操作者(執刀医)の手ぶれを除去できるなどの特徴があり、繊細かつ正確な手術操作が可能となります。
当院では、患者さんへの負担が少ない「低侵襲手術」の推進に取り組んでいます。患者さんの病状を踏まえて、治療方針について丁寧に説明した上で、患者さんの希望に沿って、適宜、ロボット支援手術による治療を実施していきます。
当院のロボット支援手術について
当院で行っているロボット支援手術
当院では、令和3年3月に手術支援ロボット「ダビンチ」を導入して以来、ロボット支援手術の保険診療拡大に取り組んできました。現在、当院で保険適用となっている疾患は以下のとおりです。
対象疾患 | 担当科 |
---|---|
縦隔腫瘍(悪性・良性) | 呼吸器外科 |
肺悪性腫瘍(肺がん) | |
前立腺悪性腫瘍(前立腺がん) | 泌尿器科 |
婦人科良性疾患(子宮筋腫、子宮腺筋症、子宮頚部異形成など) | 産婦人科 |
子宮脱 |
今後も患者さんの安全に十分に配慮しながらロボット支援手術を適用できる範囲を拡大していく方針です。
当院の手術支援ロボット「ダビンチ」について
ダビンチこと、ダビンチ外科手術システムは、米国のインテュイティヴ・サージカル社が開発した手術支援ロボットです。サージョンコンソール、ペイシェントカート、ビジョンカートなどから構成され、ペイシェントカートに取り付けられたアームの先端を交換することで、様々な処置を行うことが出来ます。
ダビンチには二眼カメラの映像を元に鮮明な立体画像を描出する機能があり、より正確かつ安全な手術が可能となっています。また、手振れを補正する機能や、操作量を縮小して機器に伝えるモーションスケール機能など、医師の手術を支援する様々な機能が実装されています。
手術費用について
保険適応となるロボット支援下手術は従来の内視鏡手術に比べて多少高額となりますが、高額療養費制度の適応を受けられる方は従来の内視鏡手術と大きく変わらない費用負担となります。詳しくは当院スタッフまでお問い合わせください。
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更新日:2024年08月15日