IVR科
スタッフ紹介
職名 | 氏名 | 卒業年 | 学会専門医資格等 |
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IVR科 科部長 |
萩原 真清 | 平成15年卒 | 日本医学放射線学会放射線診断専門医 日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医 日本核医学会核医学専門医 日本核医学会PET核医学認定医 日本医学放射線学会研修指導者 腹部ステントグラフト実施医・指導医 浅大腿動脈ステントグラフト実施医 僻地離島研修修了 臨床研修指導医のための教育ワークショップ修了 共用試験医学系OSCE評価者認定講習会修了 がん診療に携わる医師に対する緩和ケア研修会修了 医学博士 |
医長 | 竹内 誠人 | 平成25年卒 | 日本救急医学会救急科専門医 日本インターベンショナルラジオロジー学会専門医 日本脈管学会脈管専門医 日本腹部救急医学会腹部救急認定医 日本旅行医学会認定医 日本病院総合診療医学会認定病院総合診療医 歯科医師 |
科紹介
IVRとは
IVRとはInterventional Radiologyの略語で、日本語では画像下治療と言います。エックス線透視や超音波、CTなどの画像診断に用いる技術を応用し、できるだけ低侵襲的に、体内に挿入した器具(カテーテルや針など)で行う治療法です。
IVRは身体に与える負担が少ないため、高齢者や手術リスクの高い患者でも治療が可能です。また病気の部位だけを正確に治療でき、入院期間も短縮できるなど、優れた特徴を持っています。
IVRの対象となる疾患は多岐にわたり、腫瘍(肝細胞癌や腎血管筋脂肪腫、子宮筋腫など)や血管疾患(動脈瘤や狭窄・閉塞、血管奇形など)の治療に広く応用されています。また、大出血や虚血などの緊急状態に対する救命にも活用されています。その他、膿瘍に対するドレナージや、腫瘤・リンパ節に対する針生検にも活用されています。
当科について
藤枝市立総合病院のIVR科は2021年4月に新設されました。2024年5月現在、IVR科には4名のIVR専門医が在籍しており、出血などの緊急症例にも24時間体制で対応しています。また、2023年4月からはIVR外来が開設。地域の診療機関でIVRによる治療が必要であると診断された患者さんの受け入れ体制がさらに強化されました。
2023年度の症例数は静岡県内で2番目に多く(IVR学会ホームページより)、多種多様で高度なIVR医療が可能です。市中病院としてはトップクラスで、静岡県中部のIVR中核施設になることを目標としています。
当院の特徴として、静岡県内では治療を行っている施設が少ない子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術や、血管奇形に対する塞栓術・硬化療法を行っています。この2つの治療を行っている施設は、県中部地域では当院しかありません。
また、2021年度からは腎臓内科医と協力して透析アクセスの狭窄・閉塞に対する血管形成術も積極的に行っています。
当科は丁寧な診療を常に心掛けており、低侵襲で高い治療効果を目指しています
科部長あいさつ
IVR科 科部長
萩原真清
約16年間の大学病院勤務の後、2021年から藤枝市立総合病院で勤務しています。今後は今まで学んできた知識や技術を活かし、地域医療とIVRの普及に貢献していく所存です。そして静岡県のIVR医療のさらなる発展に貢献したいと考えております。
IVR外来では、どのような症状でお困りか診察させて頂き、必要な検査を行った後に、当院で可能な治療方法について、ご説明致します。県内で取り扱いの少ない治療も積極的に行っていますので、お気軽にご相談下さい。
科の目標
当科で行っているIVR治療
主にカテーテルを用いて行う血管系IVRと、針やチューブを用いて行う非血管系IVRに大別されます。
当科で行っている代表的なIVR治療をご紹介します。
詳しくは下記リンクをご覧ください。
その他にも下記のような様々なIVR治療を行っています。
- 血管奇形に対する血管内治療(塞栓術、硬化療法)
- 腸骨動脈・大腿動脈の狭窄症・閉塞症に対する血管内治療(PTA、ステント留置)
- 動注化学療法(肝腫瘍、膀胱腫瘍など)
- 重症急性膵炎に対する動注療法
- 血栓溶解療法
- 動脈瘤に対するコイル塞栓術
- 各種止血術(喀血、腹腔内出血、外傷、産科出血など)
- 子宮腺筋症に対する子宮動脈塞栓術(UAE)
- 中心静脈リザーバー留置
- 乳腺腫瘤に対するエコー下細胞診
- 各種生検(エコー下生検、CT下生検)
- 膿瘍ドレナージ
IVR外来
2023年4月に、院内や近隣の病院からIVR科へご紹介いただく患者さんの窓口として開設されました。紹介状をもとに患者さんを診察し、当科で提供できる治療法を提示させて頂きます。対応できる疾患は多岐に渡りますので、治療法に悩まれている患者さんがいらっしゃいましたら、お気軽にご相談下さい。
診察日
水曜日午後(及び不定期)
受診方法
診察はすべて紹介予約制です。紹介元の医療機関より受診申込書と紹介状のファックス送信をお願いします。
医療安全
医療被ばくについて
エックス線透視やCTなどの放射線を使うIVRでは、ある程度の被ばくを受けることになります。被ばく量は治療の内容や手術時間によって異なりますが、私たちは放射線を扱う専門医として、無駄な被ばくを避けることを常に考えています。
最近の医療機器の技術進歩は目覚ましく、低い放射線量で診療ができるようになっており、当院でも2019年11月に血管撮影装置を更新しています。
可能な限り被ばく量を減らす対策を行っていますので、検査・治療は安心して受けてください。
人材育成
当院はIVR学会の専門医修練認定施設で、県内に6施設、県中部では2施設しかないうちの1施設です。人材育成にも力を入れており、2021年には新たに救急科の医師が1名IVR専門医試験に合格しました。
施設認定
IVR学会専門医修練施設
日本医学放射線学会専門医修練機関
超音波専門医研修施設
科の診療実績
2023年 | |
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年間の合計件数 | 610 |
(血管系) | |
透析アクセスの血管形成術 | 64 |
緊急止血術(外傷、胸腹部出血、消化管出血など) | 29 |
気管支動脈塞栓術 | 24 |
胸部ステントグラフト内挿術 | 12 |
腹部ステントグラフト内挿術 | 27 |
腹部ステントグラフト内挿術前の血流改変 | 7 |
エンドリークに対する塞栓術 | 7 |
腸骨動脈の血管形成術 | 5 |
下肢動脈の血管形成術・血栓溶解療法 | 1 |
血管奇形に対する塞栓術・硬化療法 | 10 |
肝動脈化学塞栓療法 | 16 |
子宮動脈塞栓術 | 2 |
内臓動脈瘤の塞栓術 | 5 |
胃静脈瘤および肝性脳症に対するバルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術 | 2 |
腎腫瘍の塞栓術 | 1 |
産科危機的出血予防のための総腸骨動脈バルーン血流遮断術 | 1 |
血管造影(診断) | 5 |
(非血管系) | |
CTガイド下ドレナージ | 23 |
CTガイド下針生検 | 32 |
エコーガイド下針生検 | 337 |
- この記事に関するお問い合わせ先
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IVR科
住所:静岡県藤枝市駿河台4丁目1番11号
電話番号:054-646-1111(代表) ファクス:054-646-1122
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更新日:2024年10月01日